19時

2019/07/09

日曜日。今日は天気がよかったな。そうだ、今日はきっと綺麗だから、久しぶりに夕陽を見に行こう。と言って、たみから湖畔まで散歩した。その場に居合わせた親子と。

たみの前の川沿いからまっすぐ、30秒。突き当たりまで進むと、一面の池。そこから更にまっすぐ、水面の向こう側には真っ赤な夕陽が今にも暮れようと、雲間からちらちらのぞいていた。

あちゃー、雲がかかっちゃったね、と言いつつ、腰を下ろして夕陽が降りていくのを待つ。

黒くてとろりとした池。
ゆらゆら揺れる水面の線は想像以上に細かい。
夕陽が雲から出てくるたび、その水面もオレンジに光ったり。隠れるとまた黒く光ったり。
たまに飛び魚がはねる。
飛んできた鴨のつがいが器用に着水。
と思ったら、ぬるり、と池の表面を大きな魚が水面をなでるように顔を出した。

ひょえ〜!今の、池の主かな?

なんてことない話をしたり、赤ん坊をあやしたりしていると、夕陽はいつの間にか沈んでいた。さようなら。
でも、今日のクライマックスはまだまだこれから、と言わんばかりに、夏の夕焼けは暮れてからが長い。

しがみついた空の赤色を残して、
さぁて、お日さまもばいばいしたから、そろそろ帰るか。

ぽとりぽとり、たみまで帰る。30秒。

東部に住み始めて、松崎に居る時間が以前より少なくなった今、タイミングが合えば、この湖畔で夕陽が見たい。この上ない、贅沢な時間。

天気がいい日は、夕陽を見に行こう。
これからの季節、きっと最高ですよ。

(ひ)

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