冬眠する

2021/01/18

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2020年は4月から7月までロックダウンして、これまでのルーティンが止まった。止まったといっても、私はなんかしら動いて、スタッフも見守りながらソワソワしてた。
7月23日から営業再開して、新しい営業時間になったのでチラシをつくったり、料理の管理方法をかえたり、世界の何が変わったのか掴めないまま、必死にみんなでお正月まで駆け抜けた。

休業することは、実は営業再開してすぐにスタッフには伝えていた。もともと閑散期だったし、きっとまた自粛させられると思っていたから。お店が休業してスタッフもお客さんも不便になるし、寂しくさせるけど、去年営業再開をしてみて、大事なことが抜け落としたことに気づいたので作戦を立てたい。

冬眠中も、社長はやることはあるけど、休みらしいことをしようと思って、友人らと会った。
美味しいご飯をつくって、お腹が痛くなるほどくだらないことで笑って夜更かしして、朝ヨガをして、ボロボロの身体を露天風呂のある温泉で労った。「どこにいきたい?」と聞かれたので「自然の原理に触れられるところ」というと、「ゴビウス」に向かった。

「ゴビウス」は、穴道湖と中海で生きる魚たちが観察できる場所で、たくさんの水槽があった。子どもの目の高さになっているので、一個ずつのぞいた。しゃがんで、ぼーっと眺めていると、遠くの方から黄色いハリセンボンが泳いできて、わたしの前を通過した。と思ったら、また別のハリセンボンが泳いできて、目の前を通過した。他の魚もいるので、あのイラストみたいに、ぷくーっと膨らむかなあ、と期待したけど、ハリセンボンは他の魚とすれ違っても、当たっても、膨らむようすがなく、みんなバラバラの気流で泳いでた。当たり前だけど、いろんな顔した、いろんな色、長さ、大きさの魚がいて、みんな目を合わせたり、周りを気にすることなく、黙々と泳いでる。その状況を見れたのがなんかよかった。
(JR)

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