散歩する
2017/09/21
たみのまわりを散歩する。駅前にあった大きな旅館が解体されて、見晴らしがよくなった。居酒屋の横の家が更地になって、となりのベランダが丸見えでなんだかいい感じ。あんな家だったのか。空き家だったところに入居がいる。あたらしい店ができた。変わらないお土産やさんと喫茶店。閉店した食堂。呉服屋の店内が変わっていた。呉服屋の外観はいつも新鮮でいい。コーヒー屋から漂う焼き菓子のにおい。前をとおるだけでコーヒーの味を思い出す。
たまに来ると、街の変化に気づけて、観察してるようで愉快。わたしは、この風景の前の風景を知ってるというだけで、ちょっと参加した気分になれる。もちろん、変化は愉快さだけではないけれど、愉快に思ってくれる人がいると、愉快になれるもんだ。愉快の裏側にあるかなしみを労わると同時に愛おしく、見守ってくれるだけで十分だと思う。
一度でも、たみに来たことある人は、またぜひ見にきてほしい。世界がハイスピードで変わっても、この街は回転数を抑えつつも、どうしようもなく変化してる。あなたの目の前の世界とは、まったく別の世界がここにはあって、テレビのニュースにもインスタグラムにも、FBにも取り上げられずに、刻々と変化していく。その様子を目撃できることってそうないと思うから。(R)