9月のこと
2020/10/11
いつもの常連さんがやってきて、大きいテーブルでビールを一本。
向かいの小さいテーブルで住人は夜ごはんを食べる。
よく来てくれる宿泊のお客さんは朝からずっとカフェにいて、ビールを飲み始める。
少し会話をしたりしなかったり。
お互い距離を取って座っているので、声が少しずつ大きくなる。
カウンターの中で作業しているわたしにも話が聞こえる。
わたしも会話に入ったり入らなかったり。
しばらくして気づくと、3人が集まって、将棋盤とにらめっこしていた。
ぼろ負けして悔しがったり、次の一手を考えるのに必死になっていたり。
あー、こういう光景忘れていたなあ。
これが見たかったんだよなあ。
なぜだかよくわからないけれど、懐かしいような、うれしいような、ほっこりとした気持ちになった。
店番に立っている時は、カフェでどんな風景が生まれるのか想像しながら、
こうしたほうがいいんじゃないか、ああしたほうがいいんじゃないかとあれこれ考えたりもするけれど、
どうにかして作れるものではないし、いろんな奇跡が重なって生まれるものだから、
やっぱりわたしにできることはめーつかお、と、心に刻んでいくことなんだなと思った。
なんでもない、なにげない、こういう風景を見つめていたいなと思った。
p.s.
5月と比べて変わったことは、料理のバリエーションが格段に増えたことです。
長野にはとっても行きたいです。
(あらり)